ITでマネタイズ?世界ブランド《山中漆器》のビジネスモデル支援&連携先を5領域で分かり易くご紹介

山中漆器

 本ブログでは企業前線で本業(研究、開発、営業、サービス、スタッフ業務等)に従事しながらも、その本業をスムーズ進めるために専門外のマーケティング、特にITに係るマネタイズ、ビジネスモデルも考えなけれぱならない方々への情報支援をしておりますが、今回は日本伝統工芸品《山中漆器》のビジネスに関わられる方々への支援情報です。👉この《世界ブランド》シリーズは日本の伝統的又は代表的な商品を、グローバルな数多くの企業系ブランドと同等のブランドと位置付け、また、それを支えておられる様々な現場の方々を企業系ブランドの指揮命令型、ピラミッド的組織とは対極的な、自由な並列型、小宇宙的な一つのグループと捉えて、そのグループ運営をご支援する視点で構成されています。

0- 基本的な考え方:俯瞰&選択

 ここでは《山中漆器》のビジネス拡大、特に海外展開の支援&連携情報を発信する代表的なサイトを(A)目的と(B)カバー範囲に照らして下記の5領域『政府(①国外展開、②国内展開)系、③自治体・公益系、④協業(専業者)系、⑤独立系』に分けてご紹介しています。その意図する所は、現場の方々が日々検索される膨大な情報サイトの出元、位置関係を整理して、より合理的、効率的なご判断に役立てていただく為です。ただ、ここではその膨大な情報を俯瞰的に把握することに主眼を置いており(個々の詳細なサイト紹介がメインではありませんし、検索は皆様とても慣れておられますので)引用数は極力絞っています。👉❶5領域分類の背景について、もしご興味ございましたら《情報チェック5領域》のリンクをご参照ください。👉❷下記引用項目の中で美術館等の比較的ビジネス性の低いものは一段下げています。

👉5領域の一覧についても目次よりご覧ください。5領域の違いは上位に近いほど「公益的/汎用的/広域的」で下位に近いほど「収益的/専門的/深堀的」と見ることができます。♦(公益的/支援的/汎用的/広域的←①②③④⑤→収益的/連携的/専門的/深堀的)

1:政府(海外展開)系

 ここでは、(A)目的(国際競争力up)と(B)カバー範囲(グローバル活動支援)の特性を持つプレーヤーを引用しています。国内事業者の輸出能力育成による政府の外貨増の方針の元、膨大な支援メニューと体制組織があります。夫々に同種で類似のサービスもありますが(このブログのメインテーマでもありますが)組織方針や立ち位置の違いから、サポート内容に微妙な違いもあります。例えば、『中小企業支援サービス』であれば、輸出拡大から始まった《ジェトロ》は具体的企業と接点を増やすマッチング支援志向、中小企業育成支援から始まった《中小機構》では、各事業者の海外対応力向上志向の違いがあります。

日本貿易振興機構(ジェトロ)【日】【英】

 ご存知の通り、日本の貿易振興や対日投資による外貨獲得を大使命とする経済産業省系独立行政法人として様々な無償(一部有償)支援サービスがあります。《山中漆器》についても自社の状況、目的に合わせて選択肢は色々ありますが、一般的な入口としては(1)『支援サービス一覧>販路開拓・取引先を探す』の各メニューと(2)『産業別にみる>デザイン(日用品)』のカテゴリがおススメです。下記引用は(2)からです。《九谷焼》の場合は地元事務所(ジェトロ金沢)を窓口にしてメニュー選択、進め方からご相談することをお勧めします。

日用品、生活雑貨等の海外販路開拓支援 | ジェトロのサービス – ジェトロ (jetro.go.jp)

中小企業基盤整備機構(中小機構)【日】【英】

 経済産業省傘下の独立行政法人として、全国の中小企業への海外展開支援をしています。特に下記に引用した【ebiz】は、中小企業支援視点でのサポートメニュー(オンライン、コンサル等)が豊富です。ただ《山中漆器》のような伝統工芸品に特化した標準サービスは(現在の所)ありませんので、個々に地元事務所(北陸本部)へのご相談する形が同じく推奨です。

中小企業のためのEC活用支援ポータルサイト【ebiz】 (smrj.go.jp)

日本商工会議所 【日英】

 後述します[金沢商工会議所]の本部組織になりますが、今回引用は越境ECへの取り組みの為の[海外展開イニシアティブ]より紹介資料です。《山中漆器》テーマではありませんが、PDF に要領よくまとめられていますので、これから取り組み始められる方は一読オススメします。

~越境ECに取り組むうえで押さえておきたいポイントを紹介します~「越境EC/海外販売の基礎知識」の発行について – 日本商工会議所 (jcci.or.jp)

中小企業庁【日英】

経済産業省系。引用先は商業・地域サポート[海外販路開拓支援]サイトです。地場・伝統的工芸品産業等の地域産業の活性化の為に補助金や低利融資等で支援しています。

中小企業庁:商業・地域サポート「海外販路開拓支援」

www.chusho.meti.go.jp

日本政策金融公庫

 国が出資する金融機関として、当然中小企業向け海外展開支援もしています。👉今回引用は海外展開ゼロイチ+サイトですが、具体的な相談は北陸三県の最寄りの各拠点が窓口となります。ジェトロ他との連携もしています。

海外展開ゼロイチ+|日本政策金融公庫

はじめての海外展開、さらなる成長に取り組…

www.jfc.go.jp

商工組合中央金庫(商工中金)【日英】

 主たる海外ビジネス支援の金融支援組織といえばまず金融公庫が上がりますが、ここでは、今回テーマに合わせて、同じく政府出資の中小企業向け金融機関として、商工中金の海外進出サポート部門を引用しています。民間銀行でも同様の海外支援(融資だけでなくコンサル全般)をしていますが、民間と違い、ここは立場的に海外取引の手続き的な支援がメインなので、選択判断は各事業者の金融戦略による所大です。

海外進出サポート | 商工中金
商工中金のオフィシャルWebサイトです。「海外進出サポート」ページのご紹介です。

日本貿易保険(NEXI)【日】【英】

 組織名から明らかですが情報発信でなく海外ビジネスの『実務力』『資金的』支援に有効です。資金支援自体の組織は金融公庫など様々あり(ここに引用された各組織からリンクも貼られていますので)細かい引用は控えますが、海外すビジネスの為の政府系組織による貿易保険カバー先として引用しました。

企業の輸出・投資・融資を保険でサポートする貿易保険|NEXI 日本貿易保険

日本貿易保険(NEXI)の公式ホームページ。100%政府出資の公的輸出信用機関。

2,政府(国内連携)系

 ここでは、(A)目的(国内競争力up)と(B)カバー範囲(国内活動支援)の特性を持つプレーヤーを引用しています。このグループの役割は国内事業者の国内での発信力、販売力強化支援による各産業界活性化と安定収入確保ですが、相互にカニバらない(食い合わない)距離感をたもちながらの支援体制も見られます。

伝統的工芸品産業振興協会(経済産業省系 一般財団法人)

 漆工芸に係る全国的、包括的な情報が入手できます。行政的(法規的)観点から、工芸品の歴史、現状を把握でき、それを踏まえた戦略立案の参考になります。『全国伝統産業会館情報』から各地の伝統工芸会館サイトで競合となる他品目の展開状況、差別化チェックができます。その他に『伝統工芸師(漆器等)』の個人リストがありますので、山中漆器の差別化ストーリー的企画、PR作成に有効です。現在(令和5年)の所、英語サイトはありません。

伝統的工芸品産業振興協会 (kougeihin.jp)

伝統工芸 青山スクエア

 伝統的工芸品産業振興協会が運営するギャラリー&ショップで、『工芸品を知る』から競合漆器、他種食器の全国の店舗が参照できます。その他では『外部催事』からイベント情報チエックに便利です。同じく、現在の所、英語サイトはありません。

引用サイト:ポータル:a)伝統工芸 青山スクエア (kougeihin.jp)

3.自治体公益系

 ここでは、(A)目的(地域間競争力up)と(B)カバー範囲(地場産業支援)の特性を持つプレーヤーを引用しています。このグループの役割は地場産業支援(例えば情報インフラと情報発信等)による税収確保です。《山中漆器》の場合は、基本的に石川県並びに金沢と加賀エリアの組織になります。

石川県[商工労働部](産業政策課)【日】【英】

 ご存知の石川県の大組織ですが、海外展開への支援活動のメインは商工労働部の産業政策課になります。[国際ビジネスサポートデスク]で各種の支援が期待できます。また、伝統工芸の括りで[伝統産業振興室]としての支援もあります。多言語はGoogle翻訳ですので、情報発信に使う際にはご参考程度に。

INTERNATIONAL BUSINESS SUPPORT DESK  国際ビジネスサポートデスク

石川県産業創出支援機構【日】

 新規事業立ち上げ支援をメインに諸々活動していますが、海外展開については企画振興部の販路開拓課サイトを引用しています。越境ECもここでカバーされています。

取引・販路開拓 – 公益財団法人石川県産業創出支援機構(ISICO)ホームページ

優れた素材や加工技術を有する県内企業の受注開拓や地域資源を活用した新製品等の販路開拓を支援し、ビジネスチャンス拡大を後押しします。

www.isico.or.jp

金沢商工会議所【日】

 上記[1]カテゴリーの[日本商工会議所]傘下の[石川県の商工会議所(金沢、小松、七尾、輪島、加賀、珠洲、白山、石川県連合会)]から代表して引用します。《山中漆器》の地域エリアとしてはテリトリー外ですが特別認可法人として、ここでは、毎年開催されている[石川県の伝統工芸]フェアの事務局(金沢商工会議所 経営相談グループ)の関わりで引用しています。フェア自体は[石川県伝統産業合同見本市実行委員会]が毎年企画運営。

金沢商工会議所

金沢商工会議所の公式ホームページです。経営・創業相談、融資・補助金、福利厚生、商談会、セミナー、貸会議室などの中小企業の経営支援とともに、政策提言や地域経済の活性化に取り組んでいます

www.kanazawa-cci.or.jp

山中商工会

 上記の金沢商工会議所に加賀拠点を記載しましたが、ここでは《山中漆器》エリアの事実上の拠点としてポータルを引用します。地元での役割は言わずもがなですので詳細はお好みで。

石川県商工会連合会

石川県中小企業団体中央会【日】【英】

『4.協業系』との繋がりもありますが役割の点でこのグループに置いています。下記引用は[石川の伝統工芸]サイトです。《九谷焼》としての紹介的な記載はありますが、ここでは、それより本組織の異業種間の組合連携力を[会員組合](ここでは引用しておりませんが)ご確認頂ければと思います。英語サイト表記はありますが日英対訳でなく、英語紹介資料がある程度です。

石川の伝統工芸

石川県は江戸時代に花開いた加賀百万石文化が今なお息づく文化県です。人から人、手から手へと受けつがれた全36種の伝統工芸をご紹介します。

www.icnet.or.jp

石川県立山中漆器産業技術センター


 山中漆器の強み「挽物轆轤技術」及び「漆芸技術」習得の為の研修施設で、技術視点でのPRには非常に有効です。組合事務所と同じ建屋にありますので、了解を得て、2年間の教育育成からプロ部屋に入るまでの授業と作業風景も見学できます。英語サイトはありませんが、一部で英語資料が入手できます。

引用サイト:ポータル:a)石川県立山中漆器産業技術センター (yamanaka696.org)

いしかわ生活工芸ミュージアム【日】【英】

 金沢兼六園エリアで、石川県の伝統工芸品の国内外への発信で地場産業としての保護育成に従事しています。立地の利点を活かし、金沢エリアしか移動できないインバウンドへの啓蒙にオススメです。定時的に《山中漆器》の実演も(加賀市からの出張対応)していますので、事前チェックして訪問可能です。2階には製作過程がわかる様な常設展示があります。

ホーム | いしかわ生活工芸ミュージアム | 現代のくらしに生きる伝統工芸品ー伝統の美・技・心ー (ishikawa-densankan.jp)

4. 協業(専業者連携)系

 ここでは、(A)目的(直接収益力up)と(B)カバー範囲(企画製造販売)の特性を持つプレーヤーを引用しています。このグループの役割(ビジネスモデル)は《山中漆器》の製作、販売による直接的な収益です。ご存知の通り、既に多くの工房、販売店単位で個性的な国内外発信をされていますので、それは個々に(上位検索もされますので)ご参照下さい。このブログの俯瞰目的から、組織的連携活動をカバーします。リンクは相互に貼られていますが、(理解整理の為に)いくつかは直接引用もしています。

山中漆器連合協同組合

 a)山中漆器に係る多くの事業者で構成される組織の公式サイトです。本サイト自体には(令和5年現在)英語サイトはありませんが、一部の工房では英語表示もされています。山中漆器情報のほぼ唯一のメインソースのため、b)でもかなり直接引用もしておりますので、(コメントと合わせて)ご参照ください。👉同じ山中から産まれた《九谷焼》が多くの組合に発展的分派しているのと好対照です!

引用サイト:ポータル:a)山中塗(山中漆器)オフィシャルサイト (yamanakashikki.com)

b)-1:『組合員一覧』から全66社(令和5年現在)の情報が参照できます。(サイトリンクがない事業者もありますが)夫々の強みを活かした差別化把握に有効です。受賞歴、どのプロセス(木地師、塗師等)に強みあるか、得意な商品群(伝統系、現代素材系)等の確認できます。また、数は限られますが、工房見学、工房体験、海外実績のある工房情報は商談提案に有効です。英語サイトは少ないですが、海外への発信は全般的にSNS画像リンクで展開されています。

引用サイト:b)-1:山中漆器連合協同組合一覧 | 山中塗オフィシャルサイト (yamanakashikki.com)

b)-2:『お知らせ』から山中漆器のイベント系情報が参照できます。

引用サイト:b)-2:お知らせ | 山中塗(山中漆器)オフィシャルサイト (yamanakashikki.com)

b)-3:『山中塗について』から、商品説明、販売説明、提案に使える情報が参照できます。

引用サイト:b)-3:山中塗について | 山中塗(山中漆器)オフィシャルサイト (yamanakashikki.com)

b)-4:『人と技』→『山中の職人』はストーリー性ネタに有効です。

引用サイト:b)-4:山中の職人 | 山中塗(山中漆器)オフィシャルサイト (yamanakashikki.com)

b)-5:『人と技』→『製作工程』は工房見学の認知度を高めるPRメッセージ作成に有効です。

引用サイト:b)-5:製作工程 | 山中塗(山中漆器)オフィシャルサイト (yamanakashikki.com)

b)-6:『山中塗に出会う』事例紹介ネタに有効です。[01山中座]と[02山中うるし座]は全く別々のエリアの建物です。[02]では、各工房からの商品が(本屋と同じ)委託販売で置かれています。組合事務所もここが拠点となります。

引用サイト:b)-6:山中塗と出会う | 山中塗(山中漆器)オフィシャルサイト (yamanakashikki.com)

5.単独系情報(テーマ連携)

 ここでは、(A)目的(連携収益力up)と(B)カバー範囲(再販売&プロモーション)の特性を持つプレーヤーを引用しています。このグループは夫々に役割(ビジネスモデル)は異なりますが、共通店は《山中漆器》連携による間接的収益です。色々分類できますが、ここでは大きく再販系、イベント系、コンサル系に分けています。全て民間ビジネスですが、上記1〜3の政府、自治体系との垣根を超えた紹介、連携もありますので、都度相談しながら選定されることもオススメです。

再販系

 多くの事業者が夫々既に取引あると思いますが、Amazonの様なグローバル越境ECマーケット連携から日本製商品に特化した海外現地サイトや日本拠点で工芸品に特化した専用販売サイトまで様々なモデルがあります。夫々お好みのキーワードで(上位検索されますので)都度ご参照下さい。ここでは本テーマ《山中漆器》に合わせて下記事例を引用します。

Gallery Japan【日】【英】

 工芸品に特化し、作家(人間国宝)を前面に立てた美術品型展開で自社のインバウンド(訪日外国人)事業と連動させたエコシステムをビジネスモデルとしています。オンラインギャラリーとして《九谷焼》から作者別の閲覧もできます。日英対応から決済、配送までグローバルでカバーしています。

日本の伝統工芸品 – ギャラリージャパン

人間国宝や工芸作家の“伝統工芸品”をお探しならギャラリージャパンへ。伝統工芸品に関する情報の発信、及び作品の販売を行っています。

www.galleryjapan.com

コンサル系

ここも、企画戦略系、法務契約系、融資系等と諸々ありますが、ここでは、融資系の事例を引用致します。

北国銀行 海外ビジネス支援

 地元石川県内の地盤の利を活かし、主に中華圏に現地拠点も置きながら、融資をベースにコンサルしています。政府系の商工中金と違い、民間としての自由度があり、コンサルを謳っています。

海外ビジネス支援|イノベーションサービス|北國銀行コンサルティングサービス|法人のお客さま│北國銀行

北國銀行のホームページ。商品・サービス、…

www.hokkokubank.co.jp

6.ご参考《山中漆器》事業者サイト

 恐れ入りますが、事業者紹介サイトは派生版へ移設しましたので、ご参照時はこちらからご利用くださいませ。

御礼🔶あとがき

お忙しい中、今回も最後までご覧いただき大変ありがとうございました。今回テーマ含め今後も定期的にブラッシュアップして参りますので、引き続きご参照のほど宜しくお願い致します。🔶Gold

タイトルとURLをコピーしました